賃金の安い国に工場を作って、労務費が減った分、利益を増やす――そういう考え方もありますが、当社では低賃金という理由だけで海外に進出することはいたしません。日本も以前は低賃金でした。今の東南アジアも所得が急激に伸びています。賃金が上がったらまた次の国へ、なんてことは、当社の場合できません。この会社の場合は、社員の技能が競争力の根源なので、じっくり腰を据えていくしかありません。
どんなに賃金が上がってもやっていくためには、難易度が高く技術密度の濃い部品を手掛けていくしかないのです。

当社は今後もこの喜連川（現、さくら市）を拠点に据えて、地元に根付いて営んでいきます。 永い歴史を有し、紅葉をはじめ素晴らしい眺望と環境を備えたこの町は、人々に深い情緒を与え育むことでしょう。このような場所で当社は、長い目でみた人材育成と企業運営をしていきたいと考えます。
地元密着経営のローカル企業ではありますが、仕向先はアメリカ・カナダ・タイ・インドネシア・中国・イギリスなど、世界中を相手にしているのです。